はじめまして、ひなです!都内の大学に通っています。
今年の夏休みに第7回のスタケーションに参加したので、そのレビューを残しておこうと思います。
まず私が参加したきっかけは、この夏に一人旅に行きたいと思っていたことです。せっかくなら何か面白いところがいいなと思っていたところ、Instagramのストーリーズでactive life YADOの広告が流れてきました。
大学でもダイビングサークルに入っていて、マリンスポーツが好きなので、supに特に惹かれました。行きたい!、、と、思ったのですが、、めちゃくちゃ人見知りなので2週間くらい悩みました。笑
で、ようやく勇気が出てフォームを送ったら、一度定員オーバーになってしまってめちゃくちゃ後悔したのですが、キャンセルが出たようで無事参加することが出来ました。よかったよかった
その後出発前にzoomで顔合わせをしたのですが、その時も緊張しまくりでした。私は、何か楽しそう~♪と思って軽い気持ちで参加したのですが、皆さん環境問題に関心があったり、実際にヴィーガンの食事を採り入れて生活されていたりで、どうしよう私やって行けるのかな!?って不安でいっぱいでした、、(結果行って本当によかったので、そういう軽い気持ちでも参加してみることに価値があったかな、と私は思います)
4日間の大まかなスケジュールはこんな感じです↓
【1日目】
<午後>
チェックイン
オリエンテーション
【2日目】
<午前>
ビーチクリーン
sup
美味しいお昼ご飯(キャプテンカンガルー)
<午後>
震災資料館訪問
道の駅でお土産
みんなで作った夜ご飯
振り返り
【3日目】
<午前>
ビーチクリーン
小漁師基礎
超限界集落論
あいのや弁当
<午後>
震災資料館
自炊隊(たこづくし!)
振り返り
【4日目】
<午前>
ビーチクリーン
のり工場見学
<午後>
振り返り
チェックアウト
私たちの参加した回は4泊5日ではなく3泊4日になってぎゅうぎゅうスケジュールでした。でも、夜は自由時間で、YADOでオンライン授業とか会議とかに参加させて貰えます。オンラインでバイトをしているので、これは個人的にとても助かりました、、!
なんと言うか、それぞれ参加者が自分の生活を送りながらスタケーションに参加しているっていう雰囲気がよかったです。出会うはずのなかった人達に出会ってるんだなあみたいな(伝わってますかね?日本語難しい)
このスケジュールの中で、私が印象に残ってるのは、毎日の振り返りの時間と、超限界集落論です。
一つ一つのアクティビティについてはどなたかが詳しく説明してくれるかなぁってことで(人任せでごめんなさい笑)、その2つを通じて考えたことについて詳しく書いていこうかなと思います!
まず、振り返りとは、なんですが、スタスタ(スタケーションスタッフ)のきょうちゃんを中心にして、その日のアクティビティについてみんなでお話をする会のことです。スケジュールを見ていただければわかる通り、毎晩行います。
最初これを聞いた時、大丈夫かな、、喋れるかな、、難しいこと議論するんだろうな、、、、と思っていたのですが、本当に議論と言うよりもちょっと真面目なお話?お喋り?という感じなので杞憂でした。笑 きょうちゃんが全員が話せるようにめっちゃ上手に話回してくれていたので、話したいことあるけどタイミングが、みたいなことにならなくてすみました。ありがとう!
この振り返りの何が面白かったかと言うと、参加者のみんなが違う経歴を持っていたり、違う専攻だったりするので、人によって同じ出来事に対しても見方が違ったことです。自分では思いつかなかった、感じなかったっていうアイデアを人から共有してもらえるのってすごく素敵じゃないですか、、!?
てことで2日目~4日目の振り返りで、特に印象に残っていることについて書いていきます!
最後まで書ききった時めちゃくちゃ長くなっちゃったのですが、私が説明するんじゃあつまらないか、、と思って後からほんとに半分以上減らしました。
笑 もし、もし、全部読みたいよーって方いらっしゃったらどうにか頑張って連絡くださると喜びます。。。
まず1点目は、防災についての話です。東日本大震災を含む過去の経験をどのように伝えていくかがとても重要な点です。多分、今回のスタケーションのように、地道に、「自分事として」震災を考えられる人を増やしていくしかないのでしょうが、その中でも特に、経験者の言葉は特に強いのではないかと思います。今回、震災資料館を巡って、実際に津波に流されて生き延びた人や、近しい人を亡くした人のビデオを見て、自然と涙が出てきてしまいました。それ程に人の言葉は強い力を持つのだと実感しました。
2点目は、震災復興とボランティア、マスメディアの関係性についてです。ボランティアが来る度にありがとうありがとう、と言っていると、ずっと気を張らなくてはならず疲れてしまうということもあるのだそうです。また、マスメディアの観点からも似たようなことが言えて、疲弊しているところに毎日毎日取材が来て、わざわざ辛い過去を掘り返されるのはストレス極まりないことだと思います。しかし、情報発信は震災を「自分事として」捉えるためにも必要不可欠です。そういう被災地との関わり方の兼ね合いが難しいポイントなのでしょう。
3点目は、命を頂くことの重さについてです。私は今回初めてヴィーガンを実行している人に出会って、「この人たちは色々考えて自分の満足感を犠牲にしてでも努力して活動しているのに、私は何も考えずに肉を食べているんだ、、」と軽い自己嫌悪みたいな感覚に陥りました。でも、振り返りで他の参加者の子から聞いた、「命をいただくという考えには色々あっていい」という考え方に救われました。まだこの感情を処理しきれてはいませんが、こうやって命に関して深く考える機会自体が大切なのかもしれません。食品が食卓に並ぶまでのプロセスを知った上で自分の考えを持って食品を選ぶことを意識していきたいです。
4点目は、漁師などの第一次産業従事者に関することです。私たちはスタケーションでタコ漁の体験をしましたが、全然稼げないというのを聞いて本当に驚きました。時給に換算したら私のバイトの方が全然高かったほどです。一次産業は人間にとって欠かせないものなのに、給料が安いことが原因で後継者がおらず、その結果人手足りないというのはおかしな状況なのではないでしょうか。今は、雇用が必要なところには給料が与えられなければ、この先もずっと従事者は減るばかりだと思います。
最後に、お金を使わない物々交換についてです。後に書く超限界集落論のお話の中でもでてきたのですが、私たち現代人、特に都会に住む人は、「お金」に執着しすぎてしまう部分があります。でも、お金という媒介を取り除き、物々交換することによって、より深い信頼関係で繋がり合うこともあります。今でも農業地域などではわかりやすく行われていますが、私たちはどうだろうか、という話が出ました。私は、都心では物と物を交換するいわゆる物々交換は行われてはいませんが、サービスとサービスの交換、サービスと物の交換などがその役割を担っているのかもしれないと思いました。これも信頼関係を築くための手段のひとつではないでしょうか。
振り返りについて、少し長くなっちゃいました、、ごめんなさい。でもそれほど心に残った内容が多かったんです!ほんとにいろんな意見が聞けて、価値観が広がる感覚がありました。
最後に超限界集落論について書いて終わりにしようかなと思います。限界集落とは、過疎化や少子・高齢化が進み、高齢者ばかりとなった集落のことです。「限界」とは、過疎化・高齢化の進行により、集落としての共同体の機能を維持することが限界に近付きつつあるという意味を指しています。だから超限界集落論とは、その限界集落がさらに限界に近づいた超限界集落において、いかにしてその集落を救っていくのかについてのお話です。 スタケーションでは、被災して若い人が外へ出ていき、さらに高齢化が進んだ蛤浜で経営されている、はまぐり堂についてのお話を聞きました。小さな蛤浜は、災害危険区域に指定され、これ以上家を増やすことができないのだそうです。そんな蛤浜のはまぐり堂は、蛤浜再生プロジェクトの一環として2013年5月にオープンしました。経営者の亀山さんによると、その設立は一筋縄ではいかなかったそうです。一番大きな問題となったのは、オーバーツーリズムの問題です。私はスタケーションで初めてこの言葉を知ったのですが、観光客の大幅な増加によって観光地が過度に混雑してしまった状態のことを言います。蛤浜では、長くその土地に静かに住んできた人にとって、観光客が来て賑やかになることは、初めは嬉しかったかもしれませんが、自分の生活領域が侵食されているように感じてしまったようです。そこで、お金儲ける目的だけであれば、亀山さんはそのまま商売を続けても良かったでしょう。しかし、そこで立ち止まって、自分たちが大切にしたいものを考えた時に、それは、人との繋がりや、手間暇をかけて丁寧にすること、だったそうです。無駄なところにお金をかけることに価値を見出して、人の手でしか出来ないことをやるのは私も楽しいことだと思います。 それに、お金はとても不安定なものです。例えば、震災の時、避難所でお金があっても意味はありません。現代、特に都心では、皆お金を如何に稼ぐかを考えていますが、お金だけで考えるのではいつ崩れてしまうのかがわかりません。逆に、人と人との繋がりはとても強いもので、一度結び付けばそう簡単には崩れません。使いすぎて困ることもないし、人との繋がりさえあればお金は必要なくなります。交換とか貸借とか、そういうシステムがあればお金がかかりません。これは、大企業の少ない地方でも可能性が出てくることを意味しています。ちなみに、不安定なコロナ禍でも、繋がりの多い店は強かったそうです。はまぐり堂もその内の一つです。
、、、とまあ難しいことをたくさん書いてしまいましたが、私が亀山さんのお話に惹かれたのはもっと簡単な理由で、自分が好きなことを全力でやっていることがめっちゃかっこいいなあと思ったからだと思います。カフェのバイトもしたことないのにカフェを始めちゃうっていう思い切りの良さや、作る時に協力を募ると重要な人手が来てくれる信頼関係の下積みがあったから実行出来たことです。それだけでなく、観光とか、ビジネスとか、環境とか、建築とか、生命とか、一つのプロジェクトをするだけでもたくさんの知識が必要なのだとわかりました。その全てを学ぼうとする熱量に本当に感動しました。日本の大学生はだいたい専門がひとつしかないけど、これからの社会はもしかしたら総合的な視点が大切になってくるのかもしれないですね、、、
以上が私のスタケーションのハイライトですっ!難しいお話たくさんしちゃったんですけど、4日間という短い期間の間に体験したり考えたりしたことを忘れないうちに自分の中で整理したいという気持ちも込めて書かせていただきました。こんな短期間で価値観に大きな影響を与えられる経験ってなかなか無いかなと私は思います。そんな経験をしてみたいあなた、是非勇気をだしてスタケーションに応募してみてください~!!!